3病棟勉強会(排泄について)
5月28日と6月3日に
介護福祉士の谷本さんと、排泄係の下田君による、
排泄についての病棟勉強会 を行いました

3病棟はオムツの方や
トイレ誘導を必要とされる方が多く、
排泄は、とても大切なポジションです。


今回、病棟にいらっしゃる患者様を例に挙げ、
説明してくれたのでわかりやすかったです。
オムツをしてある方で、
オムツ交換時に体を横に向けると、
だらだらと尿が漏れてしまい、
寝具を濡らしてしまうことが多々あります。
その原因として、
腹圧性尿失禁が当てはまります。
原因としてはまず、膀胱や子宮を
支える筋肉が緩み、膀胱が下がります。
そして、尿道を締める尿道括約筋の
働きが弱くなってしまい、その結果、
横を向けると腹圧がかかり、
だらだらと漏れてしまうのです。
また、機能性尿失禁は膀胱や尿道の問題ではなく、
歩行困難でトイレに移動できない、
尿意がわからない、トイレがわからない、
トイレの仕方が分からない等、
認知症の方に多くみられます。


「今回は失禁する原因と対応の仕方、
尿意を見つけだすサインや、患者様のおかれている
状況や気持ちを理解してほしくて、
そこに重点を置いた内容にしました」 と谷本さんは言います。
各場面において、
患者様に対する良い対応とはどういったものか、
周辺症状を悪化させる言動や自尊心を傷つける対応とは、等
スタッフに質問形式で答える形で勉強会は進みました。
入院が長くなり、
スタッフと患者様とのコミュニケーションが密になると、
言葉使いにも遠慮がなくなる場面があり、
改めて言葉の使い方、声掛けの仕方、声のトーンなど
考えて対応しなければと思いました。

勉強会の中で、患者様がトイレの場所を
理解しやすい環境が大切である事、
もう一度、病棟内の見直しが
必要なのでは という意見もでました。


3病棟のトイレは女性、男性ともに目印として、
入り口の天井から下げ物が下がっていますが、
昼間でも分かり辛く、夜間となると、なおさら分かりにくい事を
勉強会を経て気付く事ができました。

お手洗いと表示されていますが、
【 便所 】と書くほうが、御年配の患者様には
分かりやすい事も知りました。

・入院された際、患者様が今までどういうトイレを使っていたか。
・和式か、洋式か、などの情報や、水洗トイレの流し方はわかるか、
トイレ以外の場所(自分の部屋が何号室か等)を聞いてくることがあるか、
等の観察が必要である事。
・尿意のあるなし、トイレを認識できるか、衣類の着脱はできるか。
・オムツを外してしまう患者様は、スタッフにとって悩みの種の一つでもありますが、
オムツを外してしまう原因や患者様の心を考える事が大切である事。
・羞恥心や、プライド、なぜオムツをつけているのか認識できていなかったり、
不快感がある場合などが考えられる事。
私達は業務として、
排泄誘導の時間を決めて行っていますが、
果たして、行きたくもない時に
トイレに連れて行かれてうれしいか?
との問いかけもあり、
患者様の意思を尊重することが大切だ、
ということを再確認しました。

尿意のサインは個々によって異なりますが、
一般的に、
・落ち着きがなくなる
・表情に変化がある
・ウロウロして何かを探す動作をする等 が挙げられます。
今回勉強会に参加したスタッフの多くは、
患者さん個々のサインを掴んでおり、それに合わせた排尿誘導を行っています。
たまにトイレに間に合わなくて、『あー!!やられた!!』と思う事もありますが(笑)
また今回は、スウェーデン式の陰部洗浄の方法と、
排便時の正しい清拭方法も一緒に学びました。
患者様には常に気持ちの良い環境でいて頂きたい為、
つい陰部洗浄を毎回行ってしまいがちですが、
石鹸での陰部洗浄は、人間の体に自然に備わっている、
バクテリアや感染を予防する免疫作用まで洗い流してしまうと考えられており、
高齢者の皮膚は脆弱なため、
強く擦ったり、尿取りパッドを引っ張ったりするといった
粗暴な行為が、皮膚障害の悪化を招くこともあります。
私たちは、より愛護的に患者様の肌と
向き合っていかなければならないのです。
オムツを実際に当てて、付け心地を体験してみました。
オムツの当て方一つで不快感が増幅すること。
テープ止めの中にもう一枚尿取りパッドを入れるだけで、
より動きにくくなる事など体験してわかりました。

スタッフの中には
オムツを自宅へ持ち帰り、
実際体験した者もいます。

今回の勉強会は、
患者様の気持ちに寄り添う様な看護・介護 を
して欲しいという願いが
込められていたのではないかな、と思いました。
下記は勉強会を受けてスタッフからのコメントです。
瓜生主任
【 排泄について何を観察し、どう対応するのかがよくわかりました。
患者さんに合わせた対応を今まで以上に心がけるきっかけになり、
しっかりとやっていきたいと思います。 】
OT実習生さん
【 病院での患者様の排泄のケアは、スタッフの誘導や決められた時間など、
何かしら制限のもとで行われており、それが当たり前のように思っていた。
しかし、患者様でもスタッフでも排泄が生理現象であることに変わりはなく、
排泄したい時に出来る事が一番であることを改めて考えさせられた。
認知症の特徴である記憶障害や見当識障害、
さらには高齢期での身体機能の低下など理解したうえで、
たとえ失敗の場合でも不快な感情を残さないように、
患者様の自尊心を尊重した対応が重要であると感じた。 】
OTの学生さんで、勉強会に参加されていたため、
コメントをお願いしたところ、とても丁寧に書いてくださいました。
忙しい中ありがとうございました
介護福祉士の谷本さんと、排泄係の下田君による、
排泄についての病棟勉強会 を行いました


3病棟はオムツの方や
トイレ誘導を必要とされる方が多く、
排泄は、とても大切なポジションです。


今回、病棟にいらっしゃる患者様を例に挙げ、
説明してくれたのでわかりやすかったです。
オムツをしてある方で、
オムツ交換時に体を横に向けると、
だらだらと尿が漏れてしまい、
寝具を濡らしてしまうことが多々あります。
その原因として、
腹圧性尿失禁が当てはまります。
原因としてはまず、膀胱や子宮を
支える筋肉が緩み、膀胱が下がります。
そして、尿道を締める尿道括約筋の
働きが弱くなってしまい、その結果、
横を向けると腹圧がかかり、
だらだらと漏れてしまうのです。
また、機能性尿失禁は膀胱や尿道の問題ではなく、
歩行困難でトイレに移動できない、
尿意がわからない、トイレがわからない、
トイレの仕方が分からない等、
認知症の方に多くみられます。


「今回は失禁する原因と対応の仕方、
尿意を見つけだすサインや、患者様のおかれている
状況や気持ちを理解してほしくて、
そこに重点を置いた内容にしました」 と谷本さんは言います。
各場面において、
患者様に対する良い対応とはどういったものか、
周辺症状を悪化させる言動や自尊心を傷つける対応とは、等
スタッフに質問形式で答える形で勉強会は進みました。
入院が長くなり、
スタッフと患者様とのコミュニケーションが密になると、
言葉使いにも遠慮がなくなる場面があり、
改めて言葉の使い方、声掛けの仕方、声のトーンなど
考えて対応しなければと思いました。

勉強会の中で、患者様がトイレの場所を
理解しやすい環境が大切である事、
もう一度、病棟内の見直しが
必要なのでは という意見もでました。


3病棟のトイレは女性、男性ともに目印として、
入り口の天井から下げ物が下がっていますが、
昼間でも分かり辛く、夜間となると、なおさら分かりにくい事を
勉強会を経て気付く事ができました。

お手洗いと表示されていますが、
【 便所 】と書くほうが、御年配の患者様には
分かりやすい事も知りました。

・入院された際、患者様が今までどういうトイレを使っていたか。
・和式か、洋式か、などの情報や、水洗トイレの流し方はわかるか、
トイレ以外の場所(自分の部屋が何号室か等)を聞いてくることがあるか、
等の観察が必要である事。
・尿意のあるなし、トイレを認識できるか、衣類の着脱はできるか。
・オムツを外してしまう患者様は、スタッフにとって悩みの種の一つでもありますが、
オムツを外してしまう原因や患者様の心を考える事が大切である事。
・羞恥心や、プライド、なぜオムツをつけているのか認識できていなかったり、
不快感がある場合などが考えられる事。
私達は業務として、
排泄誘導の時間を決めて行っていますが、
果たして、行きたくもない時に
トイレに連れて行かれてうれしいか?
との問いかけもあり、
患者様の意思を尊重することが大切だ、
ということを再確認しました。

尿意のサインは個々によって異なりますが、
一般的に、
・落ち着きがなくなる
・表情に変化がある
・ウロウロして何かを探す動作をする等 が挙げられます。
今回勉強会に参加したスタッフの多くは、
患者さん個々のサインを掴んでおり、それに合わせた排尿誘導を行っています。
たまにトイレに間に合わなくて、『あー!!やられた!!』と思う事もありますが(笑)
また今回は、スウェーデン式の陰部洗浄の方法と、
排便時の正しい清拭方法も一緒に学びました。
患者様には常に気持ちの良い環境でいて頂きたい為、
つい陰部洗浄を毎回行ってしまいがちですが、
石鹸での陰部洗浄は、人間の体に自然に備わっている、
バクテリアや感染を予防する免疫作用まで洗い流してしまうと考えられており、
高齢者の皮膚は脆弱なため、
強く擦ったり、尿取りパッドを引っ張ったりするといった
粗暴な行為が、皮膚障害の悪化を招くこともあります。
私たちは、より愛護的に患者様の肌と
向き合っていかなければならないのです。
オムツを実際に当てて、付け心地を体験してみました。
オムツの当て方一つで不快感が増幅すること。
テープ止めの中にもう一枚尿取りパッドを入れるだけで、
より動きにくくなる事など体験してわかりました。

スタッフの中には
オムツを自宅へ持ち帰り、
実際体験した者もいます。

今回の勉強会は、
患者様の気持ちに寄り添う様な看護・介護 を
して欲しいという願いが
込められていたのではないかな、と思いました。
下記は勉強会を受けてスタッフからのコメントです。
瓜生主任
【 排泄について何を観察し、どう対応するのかがよくわかりました。
患者さんに合わせた対応を今まで以上に心がけるきっかけになり、
しっかりとやっていきたいと思います。 】
OT実習生さん
【 病院での患者様の排泄のケアは、スタッフの誘導や決められた時間など、
何かしら制限のもとで行われており、それが当たり前のように思っていた。
しかし、患者様でもスタッフでも排泄が生理現象であることに変わりはなく、
排泄したい時に出来る事が一番であることを改めて考えさせられた。
認知症の特徴である記憶障害や見当識障害、
さらには高齢期での身体機能の低下など理解したうえで、
たとえ失敗の場合でも不快な感情を残さないように、
患者様の自尊心を尊重した対応が重要であると感じた。 】
OTの学生さんで、勉強会に参加されていたため、
コメントをお願いしたところ、とても丁寧に書いてくださいました。
忙しい中ありがとうございました
