3病棟勉強会(高血圧症について)
6月11日
高血圧症の勉強会を
畠江ナース講義のもと、おこないました

まず、
・血圧とは?
心臓から送り出された血液が
全身をめぐるための圧力のことをいいます。
・高血圧とは?
血圧が過度に高い状態が持続する病態の事をいいます。
① 体質により加齢に伴い血圧が上昇する「本態性高血圧」
② 昇圧ホルモン産生腫瘍などによる「二次性高血圧」
高血圧とは、血圧が高いという症状の一つです。
血圧が一度だけ高いというだけでは、「高血圧症」とは診断されません。
何度 繰り返して測っても血圧が正常より高い場合では、「高血圧」と診断されます。
・なぜ高血圧を放置してはいけないのでしょうか??
血管、脳、心臓、腎臓、眼などの臓器が障害される。
高い血圧に さらされる血管系は障害され、
高い圧力にあらがって血液を送り出す心臓は肥大する。
脳血管の壊死 → 脳出血
動脈硬化 → 冠動脈疾患、脳梗塞、四肢の閉塞性動脈疾患。
腎糸球体の破壊 → 腎硬化症(蛋白尿、末期には腎不全)
高血圧性心疾患 (心肥大、末期には心不全)
・高血圧の症状
頭痛、めまい、吐き気、耳鳴り、肩こり、動悸、息切れなど。
自覚症状が乏しく決まった症状がない。
・高血圧の原因となる良くない生活習慣。
偏った食生活。
不規則な睡眠。
運動不足。
3病棟の患者は、ほとんどが
高齢者なので、老年期の特徴をあげてみました。
消化管では腸蠕動運動の低下、
直腸内圧閾値の上昇 =便秘傾向。
全身協調性といわれる、視覚、平衡性、筋力低下により、
体全体をうまく動かす機能が低下する。
眠りが浅く、目覚めが早くなる特徴がある。
不眠になりがちなので休息と睡眠が大切です。
☆食事
・バランスのとれた食事
・カロリーに注意する
・香辛料、減塩調味料の活用
・節酒
☆日常生活
・適度な運動
・排便コントロール
(排便時 いきむことも血圧上昇につながる。便秘を予防し、
必要に応じて下剤などを調整し便は柔らかめにコントロールする。)
・体重コントロール
・十分な睡眠
・禁煙
☆血圧の日内変動
血圧は1日の中でも変動し、食事や入浴後は高く、
寝ている時や早朝は低めという特徴があります。
血圧は食後、入浴後1時間程度で落ち着きます。
☆入浴による血圧変化
入浴による急激な血圧の変化
入浴による気温の変化(着脱など)は血管収縮
高い湯温による入浴は交感神経を刺激し 血圧を上昇
長時間の入浴は血栓を生じさせる可能性
看護の要点として
寒暖の差が激しいと血管が収縮し、
血圧が上昇するため、冬場は風呂場、
脱衣所を暖かくして温度差のない環境にします。
3病棟は認知症治療病棟です。
認知症と高血圧の関係性は深いのです。
なぜ、認知症と高血圧は関係しているのでしょうか?
認知症には いくつかの種類が分けられます。
アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などです。
脳血管性認知症は 脳出血や脳梗塞などの脳血管障害(脳卒中)の後に起こる認知症です。
認知症の危険因子に近年 高血圧、耐糖能異常などがあります。
高血圧の治療を行い、血圧を下げると 認知症になりにくいといわれています。
脳血管性認知症は 脳の血管の動脈硬化で脳の血流が低下して認知症がおこるタイプです。
畠江ナースはこれらの資料の他に、
病棟内の患者さんで高血圧と診断がついている方をピックアップし、
それぞれが内服している薬剤名や、高血圧症以外に
有している疾患(多発梗塞性認知症、心肥大、狭心症、高血圧性心臓病、脳梗塞、糖尿病など)も
上げて、身近に感じる講義にしています。
さてさて、
ここで畠江ナースからの問題です

【1】 日本高血圧学会のガイドラインで、それ以上が高血圧(Ⅰ度)と
される収縮期血圧/拡張期血圧(mmHg)として正しいものを一つ選びなさい。
① 120/70
② 130/80
③ 140/90
④ 150/100
⑤ 160/110
【2】 A さん(80歳 男性)は高血圧症と心疾患の持病がある。週二回の入浴を楽しみにしている。
入浴の介護に関する注意点として適切なものを 1つ選びなさい
① 入浴前後の水分補給は控える。
② 浴槽内の水位は心臓より下にする。
③ 浴室より脱衣所の室温を低くする。
④ 43度以上の湯温に設定する。
【3】 高血圧性脳出血で最も頻度の高い出血部位はどれか
① 被殻
② 視床
③ 小脳
④ 橋
【4】 収縮期血圧の上昇をきたす要因はどれか。
① 副交感神経の興奮
② 循環血液量の減少
③ 末梢血管抵抗の増大
④ 血液の粘ちょう度の低下
⑤ 動脈血酸素分圧の(PaO2)の上昇
答えは、のちほど

橋本副主任からのコメントです。
『高血圧とは・・・血圧が過度に高い状態が持続する病態の事。
症状、原因、正常値、などと老年期の特徴も含め 詳しく丁寧に教えて頂きました。
また、認知症と高血圧の関係についても学べ、当病棟(認知症治療病棟)の患者さんも
2名以外は、高血圧症か危険因子を有している方だということが分かり、びっくりしました。
最後には 国家試験(過去問)のテストもついており(笑)
改めて勉強会のありがたさを実感しました。』
畠江ナース 胃痛はなおりましたか?
(緊張で終了直後、胃痛をおこしました…
)
おつかれさまでした(*^∇^*)
《 問題の答え 》
【1】 3
【2】 2
【3】 1
【4】 3
みなさん、
いかがでしたでしょうか

高血圧症の勉強会を
畠江ナース講義のもと、おこないました


まず、
・血圧とは?
心臓から送り出された血液が
全身をめぐるための圧力のことをいいます。
・高血圧とは?
血圧が過度に高い状態が持続する病態の事をいいます。
① 体質により加齢に伴い血圧が上昇する「本態性高血圧」
② 昇圧ホルモン産生腫瘍などによる「二次性高血圧」
高血圧とは、血圧が高いという症状の一つです。
血圧が一度だけ高いというだけでは、「高血圧症」とは診断されません。
何度 繰り返して測っても血圧が正常より高い場合では、「高血圧」と診断されます。
・なぜ高血圧を放置してはいけないのでしょうか??
血管、脳、心臓、腎臓、眼などの臓器が障害される。
高い血圧に さらされる血管系は障害され、
高い圧力にあらがって血液を送り出す心臓は肥大する。
脳血管の壊死 → 脳出血
動脈硬化 → 冠動脈疾患、脳梗塞、四肢の閉塞性動脈疾患。
腎糸球体の破壊 → 腎硬化症(蛋白尿、末期には腎不全)
高血圧性心疾患 (心肥大、末期には心不全)
・高血圧の症状
頭痛、めまい、吐き気、耳鳴り、肩こり、動悸、息切れなど。
自覚症状が乏しく決まった症状がない。
・高血圧の原因となる良くない生活習慣。
偏った食生活。
不規則な睡眠。
運動不足。
3病棟の患者は、ほとんどが
高齢者なので、老年期の特徴をあげてみました。
消化管では腸蠕動運動の低下、
直腸内圧閾値の上昇 =便秘傾向。
全身協調性といわれる、視覚、平衡性、筋力低下により、
体全体をうまく動かす機能が低下する。
眠りが浅く、目覚めが早くなる特徴がある。
不眠になりがちなので休息と睡眠が大切です。
☆食事
・バランスのとれた食事
・カロリーに注意する
・香辛料、減塩調味料の活用
・節酒
☆日常生活
・適度な運動
・排便コントロール
(排便時 いきむことも血圧上昇につながる。便秘を予防し、
必要に応じて下剤などを調整し便は柔らかめにコントロールする。)
・体重コントロール
・十分な睡眠
・禁煙
☆血圧の日内変動
血圧は1日の中でも変動し、食事や入浴後は高く、
寝ている時や早朝は低めという特徴があります。
血圧は食後、入浴後1時間程度で落ち着きます。
☆入浴による血圧変化
入浴による急激な血圧の変化
入浴による気温の変化(着脱など)は血管収縮
高い湯温による入浴は交感神経を刺激し 血圧を上昇
長時間の入浴は血栓を生じさせる可能性
看護の要点として
寒暖の差が激しいと血管が収縮し、
血圧が上昇するため、冬場は風呂場、
脱衣所を暖かくして温度差のない環境にします。
3病棟は認知症治療病棟です。
認知症と高血圧の関係性は深いのです。
なぜ、認知症と高血圧は関係しているのでしょうか?
認知症には いくつかの種類が分けられます。
アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などです。
脳血管性認知症は 脳出血や脳梗塞などの脳血管障害(脳卒中)の後に起こる認知症です。
認知症の危険因子に近年 高血圧、耐糖能異常などがあります。
高血圧の治療を行い、血圧を下げると 認知症になりにくいといわれています。
脳血管性認知症は 脳の血管の動脈硬化で脳の血流が低下して認知症がおこるタイプです。
畠江ナースはこれらの資料の他に、
病棟内の患者さんで高血圧と診断がついている方をピックアップし、
それぞれが内服している薬剤名や、高血圧症以外に
有している疾患(多発梗塞性認知症、心肥大、狭心症、高血圧性心臓病、脳梗塞、糖尿病など)も
上げて、身近に感じる講義にしています。
さてさて、
ここで畠江ナースからの問題です


【1】 日本高血圧学会のガイドラインで、それ以上が高血圧(Ⅰ度)と
される収縮期血圧/拡張期血圧(mmHg)として正しいものを一つ選びなさい。
① 120/70
② 130/80
③ 140/90
④ 150/100
⑤ 160/110
【2】 A さん(80歳 男性)は高血圧症と心疾患の持病がある。週二回の入浴を楽しみにしている。
入浴の介護に関する注意点として適切なものを 1つ選びなさい
① 入浴前後の水分補給は控える。
② 浴槽内の水位は心臓より下にする。
③ 浴室より脱衣所の室温を低くする。
④ 43度以上の湯温に設定する。
【3】 高血圧性脳出血で最も頻度の高い出血部位はどれか
① 被殻
② 視床
③ 小脳
④ 橋
【4】 収縮期血圧の上昇をきたす要因はどれか。
① 副交感神経の興奮
② 循環血液量の減少
③ 末梢血管抵抗の増大
④ 血液の粘ちょう度の低下
⑤ 動脈血酸素分圧の(PaO2)の上昇
答えは、のちほど


橋本副主任からのコメントです。
『高血圧とは・・・血圧が過度に高い状態が持続する病態の事。
症状、原因、正常値、などと老年期の特徴も含め 詳しく丁寧に教えて頂きました。
また、認知症と高血圧の関係についても学べ、当病棟(認知症治療病棟)の患者さんも
2名以外は、高血圧症か危険因子を有している方だということが分かり、びっくりしました。
最後には 国家試験(過去問)のテストもついており(笑)
改めて勉強会のありがたさを実感しました。』
畠江ナース 胃痛はなおりましたか?
(緊張で終了直後、胃痛をおこしました…


おつかれさまでした(*^∇^*)

《 問題の答え 》
【1】 3
【2】 2
【3】 1
【4】 3
みなさん、
いかがでしたでしょうか

