アルコール治療の本場へ

久里浜医療センターへ研修へ行ってきました。
アルコール依存症臨床医等研修【看護師コース】!!

久里浜医療センターは日本で唯一、WHOからアルコール関連問題の施設として指定されている病院です。
患者様の自主性を尊重した治療方法は「久里浜方式」と呼ばれており、日本各地の施設が参考としている
アルコール治療の情報発信源でもあります。

場所は神奈川県横須賀市。海沿いにある自然豊かな場所にありました!
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アルコールの治療プログラムで特に精力的におこなわれていたのが、「GTMACK」というテキストを用いた
集団治療でした。
これはアルコール依存症の人にみられやすい、飲酒に対する考え方のかたよりに対して、認知行動療法と
いう心理療法を使って介入する治療です。
患者様が自分自身で考えて、意欲的に自分にあった断酒方法を導きだし、実行に移す力を身につけるという
効果が期待されます。

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その他にも、様々なプログラム(SST・アンガーマネジメン・タバコ勉強会・自助グループ参加など)がありました。
性別、年齢、病状など対象や個々に応じた介入方法があり多くの工夫を感じられました。
患者様だけでなく家族に対する援助についてはCRAFT(クラフト)という技法を用いるなどして患者様を支える
ご家族を支えるよう努めていました。

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研修棟からの朝日です!

今後は、1000万人は居ると言われているアルコール依存症の予備軍(プレアルコホリック)に対して、依存症に
ならない為の予防的な介入をおこなう事が私達医療者に求められるてくると、話されていました。

当院ではアルコールの専門病棟はありませんが、1病棟(急性期治療病棟)にてアルコール治療プログラムを
積極的におこなっています。

今回の研修で、参考とさせて頂くものをたくさん得る事ができましたので病棟職員で共有して、今後の治療に活か
していきたいと思います。