認知症治療病棟勉強会

 認知症治療病棟における認知症患者様へ接し方。 
1月28日、会議室にて3病棟主催で 認知症患者様への接し方を寸劇を交え行いました。

各病棟、認知症の患者様が増えており対応に困ることがあるのではないでしょうか?


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認知症の患者様の訴えの中で多いものを二つ 例にあげた寸劇です。
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写真は 認知症患者様の訴えに対してそれぞれのやり方で対応をするスタッフ4名です。
寸劇を通して、接し方、対応の仕方について皆で考え、良い点、悪い点を勉強会に参加されたスタッフの意見を聞きました。


 ① 帰宅要求のある患者様への対応。 
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認知症の方にとって夕暮れ時は 不安感が増し、【帰って夕飯の準備をしなければ】など、昔の生活にもどりたいという願望から生じることもあります。
帰れないことを説明するのではなく「あとで送っていきますね」とか安心感を得られるような関わりが必要である。

患者様に 「では今から帰る準備、お薬など用意しますのでお待ちください」などと安心させてその後忘れる事を待つ事もあります。
 3病棟の患者様の例として、入院当初、帰宅要求の強かった方は 「飯塚まで帰らないけん。」と 再三、訴えが続いていました。
それに対し、スタッフが「今日はバスがないから明日にしましょう」や「今 夕飯作ってますから、一緒に食べてからにしましょう」や「今日は 看護師さんも泊まるから一緒に泊まりましょう」などと 同じ対応をしていくことで 次第に患者様の 訴えが「今日は泊まらせて」と 変化していきました。
 


 ② 物盗られ妄想のある患者様への対応。 
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認知症の方に 「財布が盗られた」などと訴えてこられた際に「どこかにしまい忘れたのでしょ」とか「ちゃんと探したのですか」などと興奮して言い返したくなりますが、否定するのは逆効果となること。
否定も肯定もせず、「なくなったのですか?大変ですね」などと言い一緒に探したり、気を紛らわせるために お菓子や飲み物で一服させて関心をそらすこと。

劇では 財布が盗られた!と興奮して詰所へやってきた患者様をここは詰所だからと追い返すスタッフの対応に対し、別のスタッフが一緒に探し、ころあいを見て お茶でも飲みましょうか?と 気を紛らわせ落ち着かせるという対応を行いました。


 3病棟へ入院された患者様で 最初は同じ訴えをされ なかなか環境に慣れず、訴えも続いていましたが、患者様に対して、スタッフが同じ言語統一や同じ接し方をしながら 関わっていくことで 徐々に信頼関係を築き患者様も 環境にもなじんでこられ 症状も落ち着き精神症状の安定もしています。 





もしかしたら、今回の対応については全病棟スタッフは熟知されていたかもしれません。
 もっと 良い対応をされるスタッフもいると思います。 

でも、認知症の方のへの接し方という勉強会を通して   今一度、自分の心に  
  【認知症の方の行動には意味がある。騒いだり徘徊したりするのはなぜか、その方の価値観や歩んで来られた人生を考えて接してみることが必要であること】  
を再認識できたのではないでしょうか?


最後に~
各病棟の皆さん、お忙しい業務の中、ご参加くださりありがとうございました。
意見をくださった方々、参考にし患者様の対応に生かしていきます。


顔なじみのスタッフの中での 劇ではありましたが、緊張しました。
患者役の 瓜生主任が どう、変化球を投げてくるのかドキドキしてました・・・。
ドアに見立てたホワイトボードを ガンガン叩くところは 患者様そっくりでした。
                                                記事 ほうし